2014/03/14

ポストカードのイラスト

この3月に5周年を迎えた狸森焙煎所さんのポストカードを、2点制作させていただきました。そのご紹介です。


コーヒー豆の旅路を熱帯地域のカラフルなイメージで。というリクエストと、




狸森焙煎所さんがある田舎の素朴な風景をモノトーンで。というリクエスト。





イラスト描くのに苦戦したのは、林の中の「一頭のニホンカモシカ」。
なぜって、

これがニホンカモシカ ↓



コレといった特徴がない。。。
いや、特徴がないことはないんだけど、小さく描くと、
犬? いのしし? おおかみ?? みたいになっちゃって。 
他の資料もいろいろ見たんだけど、写真の状態と個体差によって見え方がいろいろなので、どういうシルエットにしたらそれらしいのか、ピンとこなくて。。


スケッチブック上であーでも、こーでもいくつか描いてみて、
これで落ちつきました。






















ニホンカモシカです。






ここで狸森焙煎所さんのご紹介。
狸森 と書いて、むじなもり と読みます。これは山形県の地名。
狸森焙煎所さんはその地名から名前をとった、山形県にある一軒のカフェです。
裏手は小川が流れていて、杉林が広がっていて、ニホンカモシカがうろうろしていて。。そんな場所にあるカフェです。



グーグルアースでみるとこんな感じ。




















みどり 一色。。。

すごいでしょ。
でも、こんな場所にわざわざお客さんが来てくれるカフェがあるんです。
なぜって、コーヒーがおいしいんです。めちゃめちゃ。
そして居心地が良いのでしょう。
もし興味があればキーワード検索やイメージ検索してみて下さい。たくさんの方のお気に入りになっていることがわかります。


元々、ご夫婦で東京で暮らしていたそうですが、カフェを出すのが夢で最初は北海道にその地を探していたんだとか。でもある時訪れた初夏の山形に心引かれて、自分たちの足で場所を探して。。たまたま見つけた空き家が気に入り、持ち主を捜して購入したんだそうです。それから手づくりでお店を作っていったそうですよ。
自然の中で生活したいと思っても、希望通りの仕事が成り立たないことなんてよくあると思うのに、すごいなー、なかなかできることじゃないなーと、尊敬の念を感じてしまいます。

そんな風に大事に大事に育ててきたお店が、この3月で5周年。
今回はその記念のポストカードを、というご依頼だったのでした。
やー、お話いただいた時はうれしかったです。ホント。


狸森焙煎所さんのコーヒーは、通販で購入することもできるので、ぜひ!
我が家はこのコーヒーが飲みたくてミルを買いましたよー。




























狸森焙煎所



あらためて、5周年おめでとうございます!
ますますステキなお店になりますように。。










2014/03/07

KONKO 1完成 no.2

忙しくてちょっと時間空いてしまいました。
続きを楽しみにしてるって言ってくれる人がいるので、ご紹介します。

前の記事を読んでない人のために、念のため書いておきますね。私個人の仕事ではありません。「チームおかあさん」で関わらせていただいた、初めてのプロジェクトのご紹介です。(記事最後に前記事をリンクしているのでご覧ください。)




さて、子育てテラスハウス、KONKO1の内観です。

テラスハウスとは1階、2階を1世帯で使うお部屋のこと。上下間の騒音の気遣いがなくなるので、こどもがいる家族にはうれしいはず。だって、「ドンドンしないで」って言っても、無理だもん。建築家とりちゃんが、働くおかあさんを応援したい。という想いで設計した、まさにおかあさんのためのお部屋です。


ポイントはいっぱいあるんだけど、少しだけ解説しながらご紹介します。









































まずここが2階。ロフト付き。
天井が高くて開放感のあるお部屋。2階がリビングです。

知ってましたか? ロフトって、賃料計算の床面積に入れられないんですって。つまり、ロフトがあるってことは、その分の床面積がお得な訳です。
そして家事動線が計算された間取り。水回りが集約されているので最短距離で家事ができます。私もそうだけど、一日の中で後30分時間を作るためにどうするか、を考えている人たくさんいるのでは? 家事の時短は課題のひとつです。

画面左側はおかあさんのための、ちょっとしたワーキングデスク。
板目のある壁面は、賃貸にめずらしい釘うち可能な壁。デスクはPCコーナーにも良さそうです。


っていうのは、


↑ケーブルをまとめる穴もあるんです。
細かいところまで気が利いています。



そしてもうひとつ大事なポイントが。
「子育て」というからには、こどもの安全にも配慮をしなくては。









































階段上、部屋に入る手前にベビーゲートを設置できる下地が付いています。(釘うち可能。キッチン入り口にもついています。)この場所についているのもポイント。

ベビーゲートは少しまたがないといけないタイプのものが多くて(画像検索してみて下さい)階段すぐ上は、つまずくととても危険なんです。この部屋は、階段すぐ上ではなく、少し距離をあけたところにゲートを設置できるような間取りになっています。つまり、写真では板を付けただけに見えるかもしれないけど、違うんですよ。





対面キッチン。
明るい。そして広い。作業スペースも広々。収納もホントたっぷり。
写真には写ってないけど、右手には大きな棚とゴミ箱スペースもあります。
冷蔵庫はその棚の横におけるようになっています。シンクの真後ろなので、ドアが右開きでも左開きでも不自由ないのもいいですね。





































洗面台の下は、踏み台が収納できるようにすっきり。





























トイレにはオマルをかけるフックを付けました。
これもチームおかあさんから出てきた細やかなアイデアです。





























照明はマリンライト。
場所は辻堂。海がテーマですから。



おかあさんの話ばっかりしてしまいましたが、お父さん(あ、おかあさんでも)のことも考えています。
とくに、愛煙家で肩身の狭い思いをしている方へ。









































ベランダにちょっとしたくぼみを付けています。
外の人から見えにくくするために。ベンチなど置いて一服スペースに使ってください。ちなみにベランダは広いので、洗濯物、たくさん干せます。





続いて1階へ。
1階は玄関周りにポイントがたくさんです。



玄関クローク。
スロープ計画で道路から玄関前まで段差がないのもポイントなんだけど、さらに玄関内まで来たら、バギーを畳まないでそのまま収納できるんです。1帖あるので三輪車もサーフボードもゴルフセットも、いろいろまとめて入っちゃいます。

続いて、ドア周り。
マグネットが使える黒い黒板になっていて、メモや写真などとめられます。
下(↓)の写真がそれですが、上(↑)の写真のドア周りの黒い部分、全部黒板。





1階の部屋は2つあるのですが、うちひとつを紹介します。




















収納がとても特徴的。
この部屋の外側は玄関前の共有スペースです。外部からの視線を遮りつつ、明かりを取り込み収納も完備。撮影の日、子どもたちも気に入ったみたいで、ココに潜り込んで遊んでいました。

ロフトもそうだけど、部屋の中にワクワクする場所があるって、楽しいんじゃないかなーと思います。







































最後に外観。
ちかちゃんがデザインした館名ロゴの看板で締め★










































all photo by asako suzuki









チームおかあさん

とりやまあきこ(一級建築士、ディレクター)

小熊千佳子(アートディレクター、グラフィックデザイナー)

スズキアサコ(カメラマン)

岡村志満子(グラフィックデザイナー、イラストレーター、絵本作家)